オンキョーの経営破綻

ひとりごと

2022-05-14

聞いてビックリしたし残念なのだが、まあiPodとかスマホとイヤホンで聞く人が多いし、それが理由なのかと私でもすぐに思ったのだが、やはりそれと、もう日本では「高級ブランド」は売れなくなっているという気もする。みんな所得が低いですからね。

私は音楽はほとんどクラシックで、ほかはときどき映画のサントラを聴く程度だが、オーケストラ主体の音楽はイヤホンよりスピーカーで聞きたいと思う。第一、イヤホンで聴いてたら耳が悪くなりませんかねえ…?

スピーカーの方が臨場感があって、目の前のオーケストラを聴いているような気分にちょっと浸れるからなのだが、かといって、イヤホンでダウンロードしたクラシックを聴くべきではない、などとは思っていない。人それぞれだし、イヤホンで配信されるクラシックを聴くというのもありだと思う。

しかしクラシックファンというのはなかなかうるさい人が多くて、イヤホンでダウンロードミュージックを聴くなどもってのほか、と言う人が多いんですよね。以前、岡田暁生が「クラシックをiPodで聴く人の気が知れない」と書いていたように思うけど、これも別にいいんじゃない、と思うのだが。

楽しみ方は人それぞれで、聴かないよりはずっといい。ところがクラシックとかジャズのファンにはどこか音楽を神聖視するところがあって、金をかけたオーディオセットで沈思黙考しながら音楽を味わうべきだと信じているところがあるように思う。

でも、そんな有閑階級みたいな楽しみ方のできる人が、今の日本にどれだけいるのかって話ですよ。それこそ中国なんかの方がそういう金力も時間もある人が多いんじゃないか。日本は長時間労働の割には安月給だし。

だから若い人たちなんかがiPodで気軽に音楽を楽しむのも無理はないかなと。もうそんな余裕もないし、iPodでも十分な音質だ。私なんぞはデジタルの方がやっぱり音質は上で、レコードやカセットテープの方がいいだなんてどうしても思えないんですが。所詮人間の耳に聞こえない音域をカバーしてても聴こえるはずがない。それこそ「アウラ」みたいなもんですよ。

みんな貧しくなってきてるから、シビアに安く手軽に音楽を楽しむようになっている。音質も変わらないし、形にはこだわらない、そういう日本人が増えたのかなと。オンキョーの破綻は、日本がそれだけ衰退していることを表しているように思いますよ。