私鉄沿線97分署 第4話「幸せイミテーション」

私鉄沿線97分署

2024-01-02

私鉄沿線97分署 第4話「幸せイミテーション」。1984年11月18日放送。またあれこれロケ地探しをやってみる。

沢野(草薙良一)とアキ子(泉じゅん)がかつて暮らしていたアパートに来たところ。右に「玉川二丁目14」の表示が見える。東急の二子玉川駅のほど近く。しかしここもものすごく変わってしまって、東急大井町線の高架橋ぐらいしか面影は残っていない。再開発で街並みがガラッと変わったみたい。

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この昭和感満載の光景。なんだか今は昭和ブームのようだけど、実際の昭和はこういう安っぽい建物が多くて、貧乏くさかったですね。「特捜最前線」にもよく出てくるあの暗い世界。「ウルトラセブン」の「狙われた町」とか。1980年代になると郊外でもマンションが増えはじめて、街並みが少しずつ変わっていったと思う。

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97分署の近くには「ムー音楽教室」というのがあったらしい。

沢野が現れるのを待つため、アキ子の家の向かいのアパート「松風荘」に部屋を借りることに。その隣の部屋に住む女性・園村直江(田島令子)。片山達にコーヒーや食事を差し入れ、うるさいほど世話を焼こうとする。

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アキ子の家と「松風荘」とはどこなのか。アキ子の家の表札や「松風荘」の看板には「田園プラザ3-5-2」とか書いてあるのだが、これは架空の町名。しかし、タクシーで出かけたアキ子を奈良と片山が車で追うシーンで、チラッと電信柱に住所が映っていた。どうもこれが「美しが丘4」と書いてあるような気がする。

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そこで美しが丘4丁目をGoogleマップで見てみると、それらしいところが「美しが丘4丁目16」。アキ子の家は四つ辻の角で、道路の斜面沿い。四つ辻は階段につながっていて、ゴミ置き場になっていた。

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階段を降りて行くアキ子。手すりは変わっていないような。しかし周囲の家はほとんど建て替わっているかリフォームしたみたいで、住民もだいぶ入れ替わっているのだろうか。ともかく「田園プラザ3-5-2」とは「美しが丘4ー16」のことのようだ。

だとすると「松風荘」は現在は「ベラコリーネ」という集合住宅になっているらしい。

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奈良の背後に見えるのは横浜市立山内中学校。近くには山内公園もある。今は美しが丘4丁目・5丁目という住所になっているが、昔はこのあたりは「山内」といったようだ。

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白バイの谷口(柄沢次郎)がスピード違反のトラックを停止させたところ。電信柱に「美しが丘3-20」と書いてある。ここで谷口は、電話ボックスの中にいた沢野を目撃する。

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自転車と接触して転倒した直江を片山が振り返るシーン。「サロンKoji」の看板がありますね。今もたまプラーザ駅前の美しが丘1丁目で営業しておられる。撮影当時は「緑クリニック」の看板もあったけど、ここは「小澤クリニック」と名前が変わっているらしい。

しかし直江にも暗い過去があった。そのことに偶然気が付いた本多杏子(坂口良子)。

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この駅前の喫茶店で話すっていうところが、大都市の郊外の住宅地の駅ってこんなんなんだなあ~と妙に感心した記憶があります。

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直江を演じる田島令子さんと言えば何と言っても「ベルサイユのばら」のオスカルでしたが、他にもいろいろなドラマで手堅く演じておられます。

最後は何だかしんみりとなってしまう終わり方(だいたいこのドラマはいつもそうですが)。アキ子と直江のどちらが正しい、というのではなく、対照的な二つの生き方があるのだというメッセージでした。脚本の桃井章さんはウィキなんかには桃井かおりさんと兄妹だとありますが、本当なんでしょうか。

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