私鉄沿線97分署 第2話「レオタードに泣け!」

ドラマ

2024-01-14

1984年11月4日放送。97分署の華道部行きつけの花屋「グリーンパーク」。主人の田口(藤木悠)と娘の洋子(香西みゆき)の二人で切り盛りしている。97分署に安く花を下ろしてくれ、刑事の片山(時任三郎)にも花の手入れを丁寧に教えてくれる親子なのだが、所轄内の公園で殺人事件が発生。田口は目撃者となってしまい、犯人におそわれてケガをしたというのだが…というストーリー。

「本町通り」にあるという設定の生花店「グリーンパーク」。あざみ野東公園入口交差点の花屋がモデルのようで、事件現場の公園というのもあざみ野東公園なんでしょうか。

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レオタードが決め手と言えば決め手になる今回の話。80年代はレオタードがやたらと流行りました。映画「フラッシュダンス」の影響でしょうか。ダンスと言えばエアロビ。今でもエアロビなんて言うのかな。

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マンガの「キャッツアイ」とかも当時人気で、アイドルも写真集とくれば必ずレオタードのグラビアを混ぜていた。今から見るとやっぱり時代を感じてしまうというのか、懐かしいアイテム。

洋子は実は…というのがポイントで、親子の情愛がテーマのお話でした。ストーリーは何ということもない、推理ドラマなんかにはよくあるものなのだけど、父親役の藤木さんの演技がよくて、それがとても印象的でした。サラッとした飾り気のない演技で、早口でときどき何言ってるのか聞き取れないんだけど、とても気持ちのこもった演技にはホロリとさせられました。

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チョイ役だけど、また渋くていい演技の田島義文さん。洋子の出生の謎を調べに九州に行った倉田刑事(高橋長英)に、屋台のおでん屋で当時の事情を話してくれる。博多とくれば屋台。「もう20年なるとね」というしみじみとしたセリフで時代の経過を感じさせる、ある意味重要な役。

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花屋が舞台と言うだけあって緑化公園の場面がやたらと多い今回。東急田園都市線の住宅街がいかに緑に恵まれているかアピールしよう、という回だったんでしょうか。

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プレハブ庁舎の窓から乗り出す片山。現在のtvkハウジングたまプラーザあたりらしい。当時の面影はほとんど残ってないですね。撮影当時は町の開発が本格化した頃で、工事前提の空き地や駐車場が点在していたのがよくわかる。「田園都市線」と言いながらもうだいぶ緑は失われて、ちょっと寂しいような。日本の郊外都市はどこでもそうですが。



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